ポーランド西部、ドイツ国境の街ジェロナグラ

ジェロナグラでの日本語教師生活日記、近郊の街、おいしい食べ物 ポーランドの文化 気がついたこと徒然なるままに。

バスの利便性 人にやさしいポーランドのバス

ジェロナグラの交通マナーは日本以上に素晴らしい。

横断歩道に人が立っていると必ず止まってくれます。

ほんと、申し訳ないくらいです。

 

そんな中、テレビのワイドショーで名古屋の市バスで二人乗りのベビーカー

をバスが乗車拒否したという記事が流れました。

 

外国のバスに乗った経験は観光バス以外では①中国黒竜江省哈爾濱②ポーランド、ジェロナグラ③ハワイでワイキキからパールハーバーまでの3回くらいしかありません。

 

中国・哈爾浜のバス

最悪です。初めて乗った時、一番先頭のドアから乗り、プラスティックの料金箱に2元のお札を入れるのですが、お金を入れた瞬間にスタート。

どこにもつかまっていなくて、危うく転びそうでした。

最初のバスでの厳しい洗礼です。

発車してからも、クラクションをしょっちゅう鳴らしてうるさい上、頻繁に車線変更をするので、そのたびに体が振り回されます。吊り輪をしっかり持って体を支えなくてはならず、体幹を鍛えるのはちょうどいいかもしれませんが、、、

 

一度、韓国人とロシア人と連れたち市営バスで市内観光に行ったのですが、帰りはロシア人の女子学生はみんな、バスを嫌がり地下鉄で帰っていきました。

 

そんなバスですが、いつも満員です。座ることができれば少しくらい振り回されてもいいのですが、吊り輪をつかめれば良いほうなぐらいのすし詰め状態。

中国の人口の多さを実感します。

 

勿論、そんなバスなのでベビーカーなんて見たこともありません。

バスの中で赤ん坊を見た記憶もありません。

もしかしたらあんな危険なバスに子供を乗せるなんて考えもしないのかもしれません。

構造上も入り口は狭い上、3段ステップで、ベビーカーが入れる余地はありません。

 

日本・新潟のバス

哈爾濱の空港から新潟空港までたった2時間半くらい。新潟空港から駅まではバスで移動しました。

中国から日本。とりわけ「日本っぽい」新潟です。

バスの運転手の丁寧なこと。出発する前に必ずアナウンス。

十字路を曲がる際もアナウンス。乗り降りも注意事項を丁寧にアナウンス。

 

まったく安心です。乗り降りする際すこしもたもたしてもバスは止まったまま。

乗客の安全が解ってからおもむろに出発します。

 

2時間の差でこの文化の違いには少し笑ってしまいました。

多分、この街では双子用のベビーカーがあっても、運転手が介助してのせてくれるのだと思います。

 

 

 

瀋陽出身の中国語の先生が以前「中国人と日本人は一目でわかる。中国人の方が目が素早いから」と言っていた意味が良くわかります。

中国では一瞬でも気を抜くことができません。

信号が青でもちゃんと自己判断で周りに気を配り行動していないと、どこから自動車が飛び出してきてクラクションを鳴らされるかわかりません。

そんな、世界で暮らしていれば「目も素早く」なります。

 

名古屋のバス

1歳の双子の母親が乗車拒否されたことをSNSに投稿し話題となりました。

市役所に行くため混んだバス3台を見送ったのち、空いているバスに乗ろうとし、乗車用ステップの利用を申し出たが応答してくれなかったという話です。

名古屋市の交通局では、混雑時には2人乗りのベビーカーは折りたたんで乗車するようにお願いしているということです。

難しい問題ですが、2人乗りのベビーカーでバスを利用すること自体がむつかしいのではと思います。二人赤んぼを抱えて、更に折りたたんだベビーカーを持ち、荷物を手にして行動することが想像できません。

タクシーは首が座っていないので利用できないとのことのようですが、介護タクシーなどの活用を考えるべきなのではないでしょうか。

掛かった料金は別途優遇策を行政が考慮すればよいのでは、と思います。

 

ポーランド・ジェロナグラのバス

かなりのバスが「電気自動車」です。

乗り降りは「前部」「中央部」「後部」どこからでも自由です。

一番広い出入り口は中央部。

ベビーカーなど悠々の開口部です。

特筆すべきは、サスペンションが空気圧で調整できること。

ですから、停車すると歩道側のサスペンションの空気を抜き車体を傾けます。

低床式のバスが、ますます傾くことにより、歩道との段差がほとんどなくなります。

この傾きも、何段階かあるようで車いすやベビーカーを乗せるときは目いっぱい低くしているようです。

車いすやベビーカーで運転手が介助するのは見たことがありません。

たいてい、前後の乗客が気軽に手助けをしています。

そして、乗ったすぐそばに車いすやベビーカー用のスペースが広くとられています。

時たま、そのスペースには大きな犬がくちわをして寝そべっています。

 

正面に車いす用のスペースを示すマークがついています。

 

バスの正面に乳母車と杖を突いた人、車いすのステッカーが貼ってあります。

杖を突いた人も良く見かけます。私もそのうちの一人でしたが。

 

 

 

ドアは普通、運転手が開けてくれますが、開かないときは黄色のボタンを押して開けます。

その右にはブルーの車いす用の専用ボタンがあります。(押したことはありませんが)

 

 

ビーツの料理(ポーランドではスープが一般的です)

ポーランドでは、ビーツのスープや付け合わせが定番です。

ジェロナグラ大学の学食でも、頻繁にこのビーツが付いてきます。

 

ただ、私は、ジェロナグラのどこのスーパーでもこのビーツを見かけたことがありませんでした。

見ても目に入らなかったのかわかりませんが。

 

それが先日、ビーツを初めて札幌のスーパーで発見しました。

ポーランドと似た冷涼な気候の北海道なのですが、そんな札幌でもビーツは普通の陳列棚にのってはいません。

私が買ったのは「ご近所野菜」というコーナーです。

近所の農家の人や菜園でこじんまり作っている人が、市場の流通ルートにのせずに販売しているコーナーです。

土臭いという人もいて日本では、流通ルートの確立した野菜とみられていないのかもしれません。

 

でも、懐かしさもあり、早速買い求め調理しました。

スープの色は一晩おいたらもっと赤くなりました。

 

結構甘くてみずみずしいので食べ応えあります。

赤い色どりも食卓に映えます。

体も温まりこれからの季節にはぴったりです。

 

これからも見かけたら積極的に購入して料理に挑戦しようかと思います。

 

 

学食のつけあわせ野菜は3種の内から2種を選ぶのですが、ビーツは定番です。

 

 

赤いボルシチ(Barszcz Czerwony)

 

ビーツの赤いスープとヨーグルトを混ぜた冷製スープです

 

 学食のトレイが小さくいつもスープをこぼしてしまいます。だんだんと慣れては来ましたが。

 

赤ビーツ 無農薬 4kg 北海道産

赤ビーツ 無農薬 4kg 北海道産

 
 

 

 

 

ポーランドの理髪店で髪を切ってもらいました

出発前、いつもの理髪店にいって、注文しました。

 

「しばらく海外に行くので、床屋に行かずに済むように短くしてください」

店主の返事。

「海外で髪を切ってもらうのも面白いと思いますよ」

なるほど、納得です。

 



そこで、2か月くらいしてポーランド、ジェロナグラのアパートの近辺で探すことにしました。

すると、いつも行っているフランス系のスーパー「Inter marche」の隣の小さいけれど高級店の入っているショッピングモールの一角にありました。

このモールは新しくて「AKAI」という名のお寿司屋も入っています。

 

初めて入った理髪店、システムがわかりません。

覗いてみると、高齢の女性が一人で経営しているようです。

店に他に客もいなかったので、まず、料金を確認すると20ズウォティ

日本円にすると600円です。安い。

都会はもう少し高いような話も聞いていましたが、さすが地方都市の強みです。

 

さっそく髪を切り始めると、高齢で目が悪いのか髪に顔を近づけ真剣に切っています。

でも、「チャ、チャ、チャ、チャ」と4回顔の周りで鋏をカラ切りさせ次に、大量の髪を挟み込み「ジョリッ」と切り込みます。

これが彼女の調髪のリズムなのでしょう。

でも、顔の周りで、鋏を振り回してカラ切りされると、ちょっと怖いものがあります。

ナチスの映画で、収容所のユダヤ人の髪を切るシーンでも、鋏で一度に大量の髪を切り落とすシーンがあったような。そんなことを連想してしまいました。

 

でも、仕上がってみると、なかなかの腕前です。

時間も20分くらいしかかかりません。

髪をカットするだけですが、これで充分。

 

更に2か月後、今度はアパートから歩いて5分くらいの団地の一階が店舗になっている一角にある美容室に行ってみました。

ジェロナグラでは「美容室」「理容室」の区別はないようです。

 

一度だけ、白と赤のらせんの看板(世界共通なのかも)の理容室は中心地に一軒見かけましたが。そこは、予約制。

家から少し遠いので予約も面倒に思いほかの店を探した次第です。

 

でも、探してみると以外の美容室が混んでいるのがわかりました。

日曜日も他の店舗は休んでいるのに美容室は朝早い時間から営業しています。

日曜日のイベントの為、髪をセットする人がたくさんいるのかもしれません。

 

近くの美容室も行ってみたら予約制で10日くらい先でないと予約ができないとのこと。

でも、近くで、学校の通用口の目の前で便利な場所なので、予約しました。

 

ここは、若くて派手な女性が切ってくれます。客も女性比率が高いかもしれません。

料金は25ズウォティ。750円くらいです。

鋏さばきは、前回とだいぶ違います。女性のカットをしているよう。

終わったら、鏡の向こうで、自分の仕上がりに満足したのでしょう。ウインクをしていました。

右側の団地の一角に美容室があります

真っ正面の先が私のアパート

停留所の脇を左に曲がり林の小道を抜けると学校です

 

実は帰国してから、一度も今まで通っていた理髪店に行っていません。

申し訳ない気がするのですが、帰国後、実家のある館山市が台風15号で大きな被害を被りました。

実家に帰ってビックリ。自分の家も被害がありましたが、向かいの家の瓦が割れ、隣の家は離れの屋根がほとんど飛び、全壊状態です。

 

そんな中、「ふるさと納税」も考えたのですが、せめて「床屋は地元の床屋に通おう」と決めました。

幸い、近所に昔からやっている老舗の床屋さんもあります。

実家に帰るタイミングで床屋に行く。これをしばらく実践しようと思います。

 

 

 

 

 

 

成田空港からドーハを経由しワルシャワへ カタール航空 

成田空港からドーハ

ドーハからワルシャワ

ドーハを飛び立ちワルシャワに向かいます。飛行機はA330

ドーハからイラク上空を通過トルコから黒海にぬけ、ルーマニアウクライナ、南方のクラクフ近辺からワルシャワショパン空港へ。

ドーハの空港です。燃料給油中。

イラクとトルコの間の山岳地帯

ウクライナの穀倉地帯です

ポーランドワルシャワの手前。ショパン空港に向けて降下中です。

 

 

ヴロツワフ小旅行  その1

ヴロツワフの街

 

ヴロツワフポズナンはジェロナグラから2時間。ちょうど同じ距離にある街です。それに加え、ベルリンもドイツですが2時間で行くことができます。

そんな中、今回はヴロツワフまで日帰り旅行を試みました。

 

ヴロツワフはジェロナグラの近郊を流れているオドラ川の上流にあり、シロンスク地方の中心都市、人口60万ポーランド第4の都会です。

ここの大学にも、ICEA派遣の日本語の先生がいらっしゃいます。

 

 まずは、ヴロツワフ駅。

外観はシンプルですが、構内はかなり広く売店やレストランもあります。

ここから、街が広がっているようですが、目的地の旧市街まで少し距離があるようです。トラムも走っていますが、路線図を見てもよくわかりません。

仕方ないので、ここは徒歩で建物をみながら散策することにしました。

 

 

 

この建物は「TEATR」とあります。多分劇場でしょう。

すこし進むと大きな教会が。

旧市街

やっと、旧市街につきました。下は二つの塔を持つ教会です。

中に入ると有料で塔の上段まで登れました。

折れ曲がった階段を登るのは結構疲れます。時々広いフロア―があって息を整えられるのですが。

登り切ったところが、2つの塔の間に渡した橋の上。

落ち着いた街並みが良くわかります。

 

ここは中央広場です。

休日なので、まだまだ寒い時期ですが観光客もちらほら見られます。

シャボン玉を飛ばしているおじさんの周りには子供たちが集まってきています。

これがオドラ川。

ヨーロッパの川は幅もさることながら、水量が豊富です。この川の下流にジェロナグラの街があるのですが、以前はしけで渡った場所がこの下流だとは思えません。この場所でも水量が相当あるからです。大陸の川は滔滔と流れているんですね。

 

 橋の欄干には「鍵」びっしり。恋人が二人の愛を鍵に込めて結びつけています。

イヤー、鍵ですか。。。。。大きな錠前のような鍵もあります。

 

 

ヴロツワフ経済大学日本語学科

ヴロツワフ経済大学、イェレニア・グラ校

このヴロツワフ経済大学とここから2時間くらいチェコに向かった山間の観光地にある分校にICEAの仲間が日本語教師として赴任しています。

ポーランドの隅々の大学に「日本語教師」がボランティアで赴任して、日本とポーランドの架け橋になっている、こんな関係をもっと広げていけたらと思います。

 

ボレスワビエツで泊まったホテル ジェロナドム

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ボレスワビエツの駅舎

表はシンプルな駅舎ですが、さすが陶器の街。内装は陶器タイルが至る所に張り付けられています。

 

 

ボレスワビエツで泊まったホテルは「Zierony Dom」

日本の名前なら「緑の家」「グリーンハウス」というところでしょうか。

外壁も名前通り緑色のペンキで塗られています。

街の中心から歩いて15分ぐらいのところにあるホテルです。

近くに陶器のアウトレットもあります。

予約はbooking.comで。

料金は、バス無しで2500円くらい。

評価はまちまちです。

値段が値段ですから、このホテルで高い部屋をとると、期待外れという結果になるのかもしれません。

でも、共有バスルームは同じフロアのすぐ目の前にあります。

ポズナンで泊まったホテルの共有バスルームは上下階の中間にありわざわざ階段を上がったり、下がったり。これは意外と面倒ですし2つの階の共有なので込み合いました。

 

これが私の泊まった部屋。屋根裏の部屋(3階)ですが、季節が良かったので暑くもなく、寒くもなく、ちょうどいい感じ。部屋の広さも一人ですから十分です。

傾斜の屋根の勾配に沿った部屋も素敵です。

 

窓から見たら「石造りの鉄道橋」が見えます。この鉄道橋、ヨーロッパで一番長い石造りの橋だそうです。

みると、つい最近できたような白い石を使ったきれいな石橋ですが、なんと建設完成は1846年。

手入れは勿論しているのでしょうが、石造りの建造物の息の長さには驚きです。

 

この、鉄道橋の周りが公園でコンクリートの敷き詰めた広場で若者が、スケボーやマウンティングバイクで遊んでいます。

ヨーロッパの夏は長いので、夜10時過ぎでもかなりの人数がたむろしています。

べつに、気にはならないのですが、静けさを求める方には気になるかもしれません。

 

実は、このホテル、行くときに迷いました。

地図がうまく印刷できず、手書きの地図を持って行ったのですが、自分で書いた適当な地図です。

旧市街を見て近道を見当をつけ行ったのですが、かなり歩いても見つかりません。

途中で「アウトレット」も発見し、それは良かったのですが。。。

そこで、ガソリンスタンドの女性店員に道を聞いたところ、出発地点まで戻り90度方向転換とのこと。

いったん戻りかけたのですが、途中2人ずれの女子高生に聞いたら、結果、三角形の長辺を進む道を紹介してくれました。

道に迷ったら何遍でも聞き直す。このことを学びました。

 

ポーランドのビヤホール

このジェロナグラの街で、一番古くて有名なビヤホールです。

歩道にも、テーブルが置かれていますが、メイン通りの 交通量の多い通りに面した屋外のテーブルより、ちょっと古風な感じのする、パブっぽい店内のほうが落ち着きます。

この日はなぜか入店して、注文したら、しばらくして「ウエイトレス」とお客さんの女性がきて「ガスが止まってしまい、料理ができないとのこと」なぜ、お客さんも来たかというと、ウエイトレスは英語ができないので、友達に通訳を頼んだようです。

せっかく入ったので生ビールだけ注文して飲んでいました。

 ビールが飲み終わる頃、さて別の店にあらためて食事に出かけようと思ったら、ウエイトレスと友達が来て「厨房の修理が終わったので、注文できます」

そこで、一番簡単そうで、前回他の人が食べていたハンバーガーを注文しました。

4時から授業なので、ビールの追加は残念ながらなしです。

このビールは「やぎ」のマークです。ジョッキはたいてい注文したビールメーカーのロゴが入っています。

ハンバーガーが来た時のはもうビールがほとんど残っていませんでした。

今日のテーブルは階段3段上がった高い席。

 

この店のポークソテーは絶品でした。厚い豚肉にちょうど良いかんじに火が通っています。上にかかったキノコソースと良くマッチしています。

分厚い肉の下に敷いてあるのはマッシュドポテト。

 

自分で作ってみると、こんな厚い豚肉は調理するのがいかに難しいかがわかりました。

焼く時間が短いと、中まで火が通りませんし、長すぎると固くなります。

牛肉は簡単なのですが。

 

さすが、この街でベスト5に入る店です。

 

店の名前は「Ceska Hospoda U Svejka」

通りに面して細長い店で、グリーンの長い日よけが歩道に沿ってかかっています。

そこに大きな字で店の名前が白抜きで書かれています。

パブの店内ももちろん細長く。

手前の部分は、左側がパブのカウンターになって様々なアルコール類の瓶が並べられています。

奥に進むと、店の左半分は階段3段くらい高く手すりに囲まれています。

 

この街の老舗レストランのようでいろいろな細かい造作に歴史を感じさせる味があります。