ポーランド西部、ドイツ国境の街ジェロナグラ

ジェロナグラでの日本語教師生活日記、近郊の街、おいしい食べ物 ポーランドの文化 気がついたこと徒然なるままに。

ポーランドのコロナウイルス事情 2020年3月18日

ヨーロッパの諸国でコロナウイルス感染者が激増している中でポーランドは比較的抑え込みが効いているようです

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3月18日午前10時現在の当国における新型コロナウイルス感染者数は246名(うち13名が回復,5名が死亡)
ポーランド政府等の対応について(出入国関連,国内の制限等)
ポーランドにおいて同ウイルスに感染した,又は感染の疑いが生じた際の対応について
風評被害についての情報提供のお願い
○その他(参考情報等)

一 3月18日(水)午前10時時点の当国保健省の発表によると,国内の新型コロナウイルス感染者数は246名,うち13名が回復し,5名が亡くなられています。

二 政府等の対応について
17日(火),欧州理事会は,EUによる一時的な入域制限措置の導入に合意し,各加盟国が実施の具体的措置を行うとしています。そのため,当国を含め周辺国の状況も追加措置がとられる可能性があります。

1 3月13日(金),モラヴィエツキ首相が新型コロナウイルス感染拡大に関し,「感染脅威事態」を宣言し,現在以下の措置がとられています。
(1)国境審査の実施と外国人の入国禁止
(ア)3月15日(日)午前0時から終了時(期限は決められていない)まで,独,チェコリトアニアスロバキアとの国境の通行と空路及び海路での通過が制限されます。同制限は,空路,海路での通過及び自家用車による陸路での通過によってポーランドへの入国を行う者を対象としています。対象者の範囲は下記(エ)のとおりです。
(イ)3月15日(日)から3月24日(火)までの間,チェコ,独,リトアニアスロバキアとの国境において国境審査が復活します。シェンゲン協定に基づく海路及び空路上の境界地点においても同様に国境審査が復活します。
(ウ)3月15日午前0時から終了時(期限は決められていない)までのロシア,ベラルーシウクライナとの国境通過は一部を除き禁止されます。
(エ)3月15日(日)0時より,外国人は一時的に入国禁止となっています。次の対象者のみポーランドへの入国が可能です。(a)ポーランド国民,(b)ポーランド国民の配偶者又は子女の外国人,又はポーランド国民の恒常的な扶養の下にある外国人,(c)ポーランド・カード(注:外国籍のポーランド人のポーランド国民への帰属証明書類)を有する者,(d)外交団長及び外交団・領事団の構成員,すなわち外交官のステータスを有する者及びその家族,(e)ポーランドでの永住権又は一時滞在許可証を有する外国人,(f)ポーランドでの労働の権利を有する外国人(ポーランド国民と同様の労働条件が適用される者,労働許可証季節労働許可証又はポーランドにおける外国人へ業務委託証明書の所持者)(g)前述
以外の特別なケースにおいては,国境警備隊長は国境警備司令官の承認を得て外国人のポーランドへの入国を許可することができる。(h)物資の運搬に係る輸送手段を運転する外国人。
(オ)さらに,上記期間(15日から終了時)においては,居住地への帰国のため又はポーランドでの滞在のため国境を越えようとする者は,全員以下の義務を有します。
(a)国境警備隊員に対し,居住地又は滞在地(同場所において自宅隔離措置を実施)及び本人と連絡が可能な電話番号の情報を提供する必要があります。
(b)国境通過後は,通過の翌日から換算して14日間の自宅隔離措置が義務付けられます。
(カ)上記の諸点は,ポーランドに入国しようとする全ての者に例外なく適用されます。

2 国際航空便及び国際鉄道便の停止
(1)3月15日(日)午前0時から28日(土)【※】までの間,全ての国際旅客機のポーランド国内の空港への着陸が禁止されています。ただし,ポーランド首相の命令により運航されるチャーター機によって帰国するポーランド国民の運送を除く,としています。
(2)3月15日(日)午前0時から終了時(期限は決められていない)までの国境を通過する列車への乗客の乗車を見合わせられています。
(3)貨物航空便及び鉄道便は従来通り運行し,物流への障害は生じないとしています。

3 出国関連
ポーランド政府は,周辺国との通過可能な国境を制限しており,また,周辺国も入国制限をしております。チェコスロバキアウクライナリトアニア及びロシアは滞在許可等がない外国人の入国を禁止しており,また,ベラルーシは,入国査証を必要としています。
(1)上記2(1)のとおり国際航空便のポーランド国内の空港への着陸が禁止されており,機材が到着しない等の航空機での出国は非常に困難となっています。ただし,1日に数便,国際便が運行されていることが確認されたので,当館から空港当局に確認したところ,運航するか否かは承知しておらず,各航空会社の決定であるとのことですので,各航空会社にご確認いただく必要があります。
(2)国際航空便について,LOTが英国のポーランド人の帰国用チャーター便(ロンドン(LHR)−ワルシャワ)運航のため航空機移送として1日数便ワルシャワ空港から定期便を運航しており,往路であるワルシャワ−ロンドン(LHR)間のチケット購入が可能である旨確認しました(18日午前現在)。なお,運航詳細(キャンセル等)については航空会社にご確認いただく必要があります。また,現在,英国は入国制限を導入しておりませんが,今後,変更の可能性はありますので,在英国日本国大使館や駐日英国大使館のHP等で最新の状況をご確認ください。
(3)上記2(2)のとおり国際列車は運休しておりますので,列車での出国はできません。
(4)車両(自家用車,レンタカー,タクシー,バス等)によるドイツへの出国可能な国境ポイントは以下のとおりです。なお,渋滞や混雑している可能性がありますので,飲料等の準備をおすすめいたします。


4 国内の措置
(1)3月14日(土)から終了時(期限は決められていない)まで大規模商業施設は,食料品店,薬局,ランドリーを除き,営業を制限しています。その他の販売店や金融機関は,通常どおり営業しています。
(2)3月14日(土)から終了時(期限は決められていない)までレストラン,カフェ,バー等の飲食店は,テイクアウトまたはデリバリーのみ可能としています。
(3)3月14日(土)から終了時(期限は決められていない)までスポーツジム,プール,ダンスクラブ,フィットネスクラブ,博物館,図書館,映画館を閉鎖しています。学校,幼稚園及び保育園を閉鎖し,また,大学の授業を停止しています。
(4)3月14日(土)から終了時(期限は決められていない)まで屋内外を問わず,公共及び宗教的な性格を有する50人以上の集会を禁止しています。
(5)当国外務省は,ポーランド国民に対し,不要不急の全ての海外渡航を控えるよう注意喚起がなされています。
(6)自宅隔離措置に関し,右措置に従わなかった場合,5,000ズロチ以下の罰金又は1年以下の自由の剥奪が科されます。