ポーランド西部、ドイツ国境の街ジェロナグラ

ジェロナグラでの日本語教師生活日記、近郊の街、おいしい食べ物 ポーランドの文化 気がついたこと徒然なるままに。

ジェロナグラ大学 日本語講座 総集編

 

ポーランドの西部の街。

ワルシャワから7時間のジェロナグラ。

この街の「ジェロナグラ大学 人文学部」主催の日本語公開講座のボランティアとして

2018年10月~2019年6月末まで過ごしました。

 

 

日本語教師資格はいるのですか

個人的に日本語を教えるのにはもちろん資格なんか必要ありませんが、

日本語学校で教えるとか、ボランティアでも一定の組織に属する場合は

日本語教師の資格が必要です。

また、今回は大学で教えるので「学士」資格は大前提になります。

日本語教師の資格とは

○日本語能力検定試験に合格する

○420時間以上の日本語養成講座をうける

○大学で日本語教育を主・副専攻する

このいずれかに当てはまる人が事実上、

日本語教師の資格を持っていると認められます。

私は日本語養成を受講して資格取得しました。

ポーランドでの生活

もちろん、ボランティアですから給与は支払われません。

渡航費用、現地の生活費、海外旅行保険、すべて自分持ちです。

ただ、現地では「アパート代」「ガス、水道、電気、WiFi」それに町中を自由に乗り降りできる「バス定期」これらを支給してくれます。

それに、中欧、東欧は物価が安い。日常生活品の値段は日本の半分以下。この利点はとても大きいです。

普通にスーパーに行って買い物して、リュックに詰め込めないほど食料品を買っても2000円もしません。もちろんビールも100円前後で買えます。

普段の生活はほとんど食料品にかかるくらいなので、生活費は3万円もあれば十分です。外食もおいしいのですが、珍しい食材を買い込んで料理するのも楽しいものです。

 

日本語教師生活

月曜日、火曜日、水曜日の3日間、午後4時から1時間半の講座が2回ずつ。ほかの曜日はフリーです。街を散策したり、小旅行したり、コンサートに出かけたり。

受講生はさまざま。中心は大学生ですが小学校8年生(中学2年?)から大学の教授も参加しています。この大学で、すでに6年くらい継続して実施している公開講座なので上級者はもちろん日本語を(少し)話せます。

 

特別授業をご紹介します

割りばしの使い方

 入門クラス4クラスで「割り箸」の使い方を教えました。

紙袋に入った割り箸をひとり一膳ずつ配ったら、みんな大喜び。

もしかしたら、割り箸を見たことがないのかもしれません。

お箸はみんな知っていましたが(chopsticksと口々に言っています)

 お寿司屋さんに行けばありますが、お寿司は学生にはちょっと高すぎます。ほとんどの学生は行ったことがないようです。

こちらのお寿司はオードブルのような感じで一皿4000円はします。 飲み物と少し他の物を頼んだら7,8000円。2,3人で行くにしても高すぎます。

 裏返したり、箸を紙袋から出したりしまったり。

そのうち、生徒のひとりから質問です。

「おてもと」は何ですか?

??? 紙袋に書いてあります。 ???

 いまは、便利な時代です。わからなければ、即スマホ検索。一番簡単な答え。

「お箸のことです」これで、逃げました。

教えたこと

まず、割ってみせます。みんな、コワゴワと力を入れています。

なかには、割り口の反対から割ろうとする人も。

無事に箸も割れ、次は持ち方。手本を見せ、それから一人ひとり個別指導。

以外と簡単に覚えてくれました。若い人は柔軟です。

翌週、マメでも使って試験をしようかと思いましたが、やめておきます。

マメが飛び散って掃除がたいへんになると困りますから。

 

道教

定番の書道教室ですが好評でした。

「毛筆」と「墨」と「漢字」この3つが異文化である「日本らしさ」を感じさせるのかもしれません。

 

あまり、書き順など細かいことは言いません。

なかにはサウスポーも。逆から横線を書いています。

書く文字も自由。みんな、辞書やアプリや記憶のなかから思い思いの漢字を探しています。

決まらない人にはちょっとアドバイス

 

思い思いの字が完成しました。

ギリシア人のコンスタンチヌスは即席で富士山の絵を水墨画のように描いてプレゼントしてくれました。

うまい‼ かれは芸術家ですね。

筆の線が生き生きしていて、はじめての習字も筆跡がとても美しい。

 

「氷茶」「機体」「熊」「猫」「人」「波蘭」「夢」「気」「妻」

ドクターは「学生」、さすが先生ですね。

みんな、それぞれ大切なもの??を書いてくれたようです。

 

修了式 

今日から3日間、授業時間に合わせクラス別の修了式です。

 大学からの修了証書(ポーランド語)名前はもちろんですが、生年月日、出生地まで記入。裏には履修範囲と履修時間数。それに、人文学部長のサインが入ります。

それに加えて私の手作りの「修了証」

 完成した修了証は23枚、23人が今期の修了者です。例年にくらべ人数が少ないようですが、ほとんどの受講生が秋からの次年度の講座にも参加すると言ってくれています。

日本と日本の文化に興味を持ってくれる人がこのジェロナグラに増えてくれればこんなにうれしいことはありません。

最後に

たまたまのきっかけでこのジェロナグラに来たこと。

私にとって、おおきな収穫でした。やっぱり、考えるよりも、前に足を踏み出すことのほうが大切なんですね。

足を踏み出したおかげで、こんな素晴らしい人たちと触れ合うことができました。

 みんなに感謝、感謝です。

 

 こんなことを、あれこれやって過ごすうちに9か月が終わりました。

街に日本人が一人もいない状況で「ポーランド語」も全く話せません。

でも、こんな環境でもコミュニケーションも取れるし、問題なく生活できるものなのですね。

ただ、日本に帰ったら「浦島太郎」9か月不在の様々なつけがたまったのか、いろいろな問題が勃発。あっという間に年を取ってしまいました。

 

 

 

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