動詞の活用表 日本語の教え方
日本語を教えて、一番の障壁は動詞活用のte-formかと思います。
大学で日本語を教えた時、前年度te-formの前の単元(GENKI5課)まで履修した学生に
te-formを教えたら、完全にパニックになりました。
学生より教えている私自身が。
te-formの活用は多岐にわたるため、日本語学校で勉強したときには、te-formの歌まであって、歌の歌詞にして覚えればよいとも教わりましたが、個人的にはその方法はいただけません。
自分が音痴なこともありますが、社会人の学生にそんな方法で教えるのは気が引けます。
動詞の活用なんて日本人はどのようにして覚えたか、自分のことを思い返してみました。
当然、活用なんて考えたこともありません。
もしかしたら、小学校の時ならったかもしれませんが全く記憶にありません。
動詞活用の記憶は古文文法。
その方法が、日本語を教えるのに一番使いやすいかと思いつきました。
㈠ まず、動詞の辞書形 これは辞書で調べた時に載っている形なので基本です。
㈡ 次に、否定形 聞く→聞かない ここで「か-き-く-け-こ」に導入。
聞く→聞かない→「かきくけこ」
これを暗唱させます。
これをどんどん発展させ、動詞の6つの活用を覚えてもらいます。
私の生徒はポーランドの高校2年生。
日本語を勉強してまだ1年目です。
第一回目に 聞く→聞かない「かきくけこ」
話す→話さない「さしすせそ」から
言う→言わない「わいうえを」
泳ぐ→泳がない「がぎぐげご」
呼ぶ→呼ばない「ばびぶべぼ」
これを表を見ながら学習。
言う→言わない「わいうえを」
が、ちょっと引っ掛かり、死ぬ→死なないにちょっと抵抗感がありそうな雰囲気。
このぬの段、もっと良い言葉がないのでしょうか?
でも、2回目には、ここまで表を見ずにすっかりマスターしました。
これをマスターすれば、日本語の動詞活用の基本の50音をマスターできます。
文法が単なる知識ではなく、話すときの語感に繋がるように思っています。