ジェロナグラ大学 日本語教室 最終報告
ようやく、6月19日最後の修了式が終わりました。
講座修了者
修了証を受け取った受講生は23名
①初級Ⅰの1 16名
②初級Ⅰの2 1名
③初級Ⅱの2 4名
④中級 2名
特別授業 3回
①お箸の使い方
②年賀状作成
③書道教室
この3回の特別授業は書道教室以外は通常の講座スケジュール内で行いました
また、対象は初級Ⅰの受講生中心に行いました。
進捗状況
初級コース
①初級Ⅰの1
全くの初心者対象という前提で参加した受講者ですが、なかには既修者もまじっていたようです。
ただ、ご夫婦で、一方が初参加なので同じコースに来られたかた、時間の都合で初級をされた方等で、レベルに差があって講座を進めて行くうえで問題が生じるようなことはありませんでした。
授業の進捗状況は一応8課まで終了。
例年の進度に比べると早いと思われますが、カタカナの学習、漢字の学習は適時しただけで、「げんき」の読み書き編は一切触れませんでした。
理由は 文字、漢字の習得レベルに差が大きく、どこまで漢字を覚えるかは受講者個人個人の判断に任せてもよいかと思ったことと
②動詞のConjugation の Te-Formまではスタートの段階で終わらせておいたほうが良いと思ったからです。
次年度に新しい先生に Te-Formをお願いするのは、受講生一人一人の特質がわかっていないとハードルが高いと感じました。
週1度の勉強で予習、復習、宿題もないわけですから、8課までやったといっても中身は薄いものです。
16名の今期入門クラスのメンバーは来期ステップアップしますが、講座の内容自身が薄い上、受講生の受講頻度も差があるため、理解度がまちまちです。
おさらいの上で、ざっと最初から、基本文型を復習していただければ幸いです。
ひらがな・カタカナについて
受講生のノートをみると、アルファベットでノートに記入しています。
それは、ローマ字ではないようです。
日本語の発音をポーランドの発音に変換してノートをとっているのだと思います。
ちょうど日本人が英語をカタカナでフリガナを振っている感じでしょうか。
既修者コース
既修者コースは当初1クラスでした。
でも、既修者は5課修了、10課修了、15課修了とあまりにもレベルが違いすぎます。
これを、1クラスにまとめるなんて無理な話です。
最初そのメンバーの中で比較的人数の多かった5課から授業を始めましたが、4回目の授業の時2名の受講者から「私たちは初級Ⅱに入っているので別クラスを作ってほしい」との申し出がありました。
たしかに、6課からと16課からでは全くレベルが違います。
そこで、まず既修者コース1と2に途中で分離しました。
水曜日の私の2限前の休み時間を減らし、更に中級の開始を遅くし「1時間」の変則コースを設立しました。
つまり、「既修者コース」を「既修者1」「既修者2」に分けたのです。
これで月曜日、火曜日、水曜日に何とか収めたわけです。
「既修者1」の中にも「5課まで既習」「10課まで既習」の2つのグループがありました。
結局5課グループは消滅し一部は入門コースに併合、10課グループはハイピッチで学習を進め、能力的にも最終的には先行していた初級Ⅱの2に追いついた形になりました。
日本語公開講座に中級の勉強が必要かという議論はあるかと思います。
既修者クラスを本来細分化すべきなのに中級があることが阻害要因となり1クラスしか作れなかったということも言えます。
私は、ジェロナグラの公開講座では、中級は必要ないと思います。
来期、名前は中級としても(受講者のプライドもあり)レベルを初級ないし初中級に落とし、初級の内容をもっと正確に理解させる必要があると思います。
初級のレベルのテーマ別教科書を使っていまより幅広いメンバーを集めるべきかと思います。
今期、中級についてはテキストの読み物の内容理解しか勉強しませんでした。
大学の対応
大学が来期どのような募集をするのか知らされていません。
でも、実際講座を始める前に、受講生を大学の募集とは違った形で、再編成する必要があるかと思います。
来期メンバーの目算
ただ、来期の構成を考えると今期のメンバーが既修者としてあがるので、
「入門」(新規募集者)
「既習1」(今年度の16名+1名)
「既習2」(予備)前年以前の既修者が参加して既習1よりハイレベルの場合
「中級?」今年度の中級2名+初級Ⅱの2.2名+初級Ⅰの1.2名
の配分とすれば週6単位で問題がないように思います。
既習2が必要な場合①中級に参加②入門を1単位へらす
ことにより対応できます。
この学校の日本語講座にとって中級の存在をどう扱っていくかが課題であるかと思います。教科書の選定を含め熟慮されることをお願いいたします。
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