ポーランドの社会資本の充実 ジェロナグラで感じたこと エコロジー(火力発電 公共交通 サイクリング)
(石炭)火力熱水供給を市内中心部の工場から(セントラル地域暖房)
人口14万のジェロナグラ市の中心部に石炭熱水発電所があります。たぶん、市内全域の熱水配給システムを賄っているのでしょう。
熱水発電所を、各地域にというのがこの国の発想のようです。町中の熱水を一か所から配管で配水し建物中の暖房と温水供給をしています。
わたしのアパートの暖房のための熱水、シャワー等の熱水もここから供給されています。一部発電も行っているようです。バス停の表示が発電所(elektro・・・)となっていますから。
電力については国全体で80%が石炭火力、南部の炭鉱地域に集中しているようです。ヨーロッパでも群を抜いて割合が高く、今後、初めての原子力発電所を建設する、洋上風力発電を高める等のプランがあります。
北海道も、発電を分散せず、苫東厚真に50%以上をたよる状態です。
その結果苫東おきの地震のときに、北海道全域がブラックアウト。
あの時は、まいりました。
いかに日々の生活が電力ありきで成り立っているか身に染みてわかりました。
情報も携帯で入手できると思ったら大間違い。携帯の電波がアンテナに電力供給がないため使えません。
あれが冬だったら最悪です。マンションはガス暖房。電気がなければ使えません。
水もポンプが・・・。熱水どころか水もでない状態です。
電線は全て地下埋設
向こうに見えるのが私のアパート。一番近いPROSTAのバス停です。
町中で、高圧送電線、一部の電話線以外ほとんど電柱を見かけません。
はじめは、気が付きませんでした。なんか、街がすっきりしているなくらいの感覚でした。でも、よくみたら、ああ、地下埋設なんだ。
昔から、よく言われていました。ヨーロッパの国々は美観を大切にして街には電柱なんてたっていないよ。
でも、そのヨーロッパの国、私の中では「イギリス」「フランス」「ドイツ」「イタリア」歴史のある文化の栄えた文明国。
社会資本も充実していて当然。
日本はこれから追いかける国だから仕方ない。と思っていました。
でも、ここはポーランド。それも、よくある普通の地方中都市です。
この200年を考えても国力は日本のほうが国力はずっと上だったはずです。
なぜ、世界に冠たる大都市の東京でさえ、電柱が乱立しているのでしょう?
ちなみに昔小樽に住んでいました。一区画先は警察と北海道電力。そこだけ地下埋設になっていました。
電気バス
札幌には一台も走っていません。(たぶん)
この街では新くする車両はすべて電気バスに換えているようです。
サイクリング道路の整備(歩道がまったく違います)
かなりの歩道が自転車専用道と歩行者道路になっています。自転車専用道と歩道の区切りはただのラインと敷石の色の違いです。人間は絶対自転車専用道をあるいてはいけないようです。
この自動車専用道を歩くと、交通マナーを問われるどころか、罰金をとられることもあるそうです。
自転車道に横断歩道の白線もあります。
横断歩道以外を横切ってはいけないということです。
歩行者対自転車の事故の場合の賠償責任の過失割合にももちろん影響するのでしょう。
来たばかりのころ、うっかり歩いて一緒にいた人によく袖を引っ張られました。
そういう、厳しい理由なんですね。
色の濃い部分が自転車道。正面は横断歩道。
右の看板はTATOOの店、マンションの地下にあります。
ポーランドもTATOOが盛ん。
交差点はロンド(ロータリー)式、信号はありません。
ともかく、歩道が広い。
でも、北海道も土地は余っているはずです。
札幌も明治時代にゼロから作った街です。普段、札幌では、自転車に乗っています。
円山公園まで1.5㎞、札幌駅や大通りも4㎞たらず。
自転車で簡単に行ける距離です。
でも、札幌は自転車にとって最悪の街です。
車道の自転車走行ラインは狭い。歩道は敷石がガタガタ。繁華街は人が多く走れません。車は路上駐車している。
いろいろですが、まず、歩道が整備されていません。
冬寒くて路面があれてしまうからとも聞いたことがありますが、ここも冬は北海道と同じ。寒いです。
でも、歩道はまったく荒れていません。
こちらにきて、道路工事をあまり(ほとんど)見ません。アパートの前の歩道を数年前直し、だいぶ時間がかかったようですが、いったん作ったら、なかなか補修はいらないようです。
日本はといえば、しょっちゅう道路工事。作って剥がして作り直す。その繰り返し。ここが、大きな違いなのでは?
本気で道路行政を見直してほしいと思います。市長も変わったことですし。
レンタサイクル
札幌には「ポロクル」があります。
その拡大版。自転車の数が多い。
料金がとても安い。アプリで簡単に使えます。料金は携帯から支払い。
(安い、簡単、便利)
さらに、基本的な自転車専用道の整備が違います。
だから、学生、市民、どんどん活用しています。活用率が高いから料金を安くできる。好循環です。
まだまだ、日本でもできるはず
違う環境にいるから、いろいろ見える部分もあるのでしょう。逆にほんとうにポーランド人として生活していないから、見えていない部分もたくさんあると思います。
良いところも、悪いところもあるはずです。
でも、この国であたりまえの良いことは日本でもできないはずはないと思います。
新しいバスステーション
新しいバスステーションが駅のわきに完成しました。私が初めてジェロナグラに到着した2018年9月にはまだ未完成。
それが2019年6月、私が帰国する4,5日前にようやく完成しました。
1週間ぶりに駅前まで足を延ばして初めて知りました。
これで市内を走るバスは全ていったんこのターミナルに集まることになります。
ターミナルには冷暖房のついた待合室があり、快適に過ごせます。
バス会社のカウンターもあったので、定期券を購入したり更新(定期最長3か月)するため、バス停から遠いバス会社のオフィスまで足を運ぶ必要もないでしょう。
ただ、ますます市営バスMSKと長距離バスの格差が広がります。
長距離バスPKSは、相変わらずの老朽バスターミナル、老朽バスのままです。
CENTRUMのバス停。ここから下のBIBLIOTEKA(図書館)までが街の中心です
対向車線を警官に先導されサイクリストの一団が。ポーランドはサイクリングに最高
大学キャンパス前のバス停
ポーランドのいろいろなソーセージ
ポーランドは農業国。牧畜も盛んです。そのなかでも、ソーセージといえばドイツですが、ポーランドにも様々なソーセージがあります。
クラクフのクリスマス市の屋台です。どれも美味しそう。
血のソーセージ
スーパーで「血のソーセージを」買ってきました。
ネットで調べたら、鍋に入れてゆがいてから、食べるようです。
早速、試してみました。
これがむつかしい。良い具合にゆがけてきたと思ったら、突然しぼみ始めました。
周りの袋が熱で破けてしまったようです。鍋の中にそばの実と赤黒いものがぷくっと出てきました。20センチはあったものが見る見るうちにしぼんで、半分くらいに。急いでお湯から上げましたが・・・・。
次に軽くゆがくことにしました。ところが今度は生臭い。熱が通っていません。一口食べて諦めました。
この血のソーセージ、ちゃんと料理をすれば美味しいのかもしれませんが、自己流で調理するのは難しそうです。
こんど、どこかのレストランのメニューにあったら、挑戦してみようと思います。
この味、日本で食べるのなら韓国料理の「スンデ」が一番近い味かもしれません。
見た目もほとんど変わりません。
スンデは通常もち米を入れるようですが、ポーランドで食べたのは、そばの実が入ったものでした。でも、基本は「豚の血」の味。
ここでも大陸は繋がっているようです。
カバノス
ポーランド発祥の豚肉でできた細長くて(太いのもありますが)乾燥したソーセージです。サラミのようなものです。
このソーセージは必ず冷蔵庫の中に常備していました。
スープに入れたり、油でいためたり、面倒な時はそのままかじってビールのつまみにもなります。
太さはまちまちです。細いものは鉛筆くらいのものから、普通のソーセージくらいのものまで。私は、マーカーくらいの太さのものが一番気に入っていました。細すぎるとソーセージの味がしなくて物足りません。太いと調理しないと食べにくそうです。
旅行の時には、リュックのなかに、カバノスとチーズとライ麦パンは必携です。
このカバノス、表示をよく見ると「何グラムのソーセージを何%乾燥させたか」「もともとは何グラムのソーセージであったか」がきちんと書かれています。その数値でカバノスの価値がわかるようです。
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ごみのソーセージ
透き通ったゼラチンの中に様々な肉の部位が細かくなって入っています。
Googleで翻訳したら「ごみのソーセージ」と翻訳されました。
「ごみ」ではなくっていろんな部位のあまりものを集めてゼラチンで固めたものです。
日本ではあまり見られないと思いますが、肉食文化の進んだ国では余すところなく調理に使うのでしょう。
もちろん味は良いうえ、とても安いものです。これは、現地でないと食べられないものかもしれません。
白カビのソーセージ
カバノスの周りに白カビがびっしり。カマンベールチーズの白カビと同じです。
普通のカバノスより少し高いようですが、ワインには合いそうです。
良く行くスーパーではフランス製品が売っていました。
その他にも
いろいろなソーセージを選び放題。
肉よりハム、ソーセージの方が加工してある分、その国の文化が表れているようで面白いものです。
ジェロナグラ大学 日本語公開講座 人文学部長へ来期募集の提案をしました
今期の状態
私の担当した2018-2019年度は今までの公開講座の中で一番人数が少ない講座となったようです。
そこで、来期、
人文学部長は日本語講座の受講生を大々的に募集をするとおっしゃられています。
メディア、インターネット、Facebookの大学のホームページも活用すると思います。
多いときは100名を超す受講生もいたわけですから、来期は相当期待できます。
来期のスケジュール
人文学部長、仲介してくれるダレック先生、私の3人で来期の日本語講座の打ち合わせをさせていただきました。
私の提案は
①週3日を増やすことはしない
②既修者コースを1限から2限にふやす
③入門コースを4限から3限に減らす
です。
去年、既修者コースが1限しかなかったため結局、無理やり1限増やさざるえなかった実態を訴え、理解していただいたかと思います。
ただ、実を言えば私の前任者の方の時代は週7限の授業形態だったようです。
しかし、ボランティアで週7限はきつすぎます。
週に4日も拘束されます。
最初の3か月、月曜日、火曜日、水曜日は授業。
木曜日は疲れてアパートでゴロゴロ。
金曜日、土曜日は買い物。
日曜日は月曜日以降の準備という状態でした。
これでは、観光もできません。さらに、1限増えるなんてゾッとします。
来期メンバーの目算
来期の構成を考えると今期のメンバーが既修者としてあがるとして、
「入門」(新規募集者)
「既習1」(今年度の16名+1名)一応「げんきⅠ」8課?実質5課くらいまで履修済み
「既習2」(予備)前年以前の既修者が参加して既習1よりハイレベルの場合
「中級?」今年度の中級2名+初級Ⅱの2.2名+初級Ⅰの1.2名 合計5名
の配分とすれば週6単位で問題がないように思います。
1年間で30時間、このペースで4、5年で初級コースを終了、次のステップに進みます。
しかし、累計120〜150時間の学習で中級に進むのはハードルが高いようです。
今期、中級受講者は「上級への扉」という教科書を持ってきてこの本で勉強したいと申し出てきました。中身を確認すると、名前の通り、中級から上級へステップアップする時期に勉強するレベルです。
この教科書はちょっと難しすぎるかなという事で「中級の日本語」ジャパンタイムズに替えましたが、それでもハードルが高いようです。
これら2冊の本の長所は英文の解説がしっかりしている事でしょうか。
初級と中級を繋ぐ、そして、途中からでも参加できるトピック形式の本を探していたら、こんな本がありました。
ケンタッキーフライドチキン ポーランドと日本、味は同じでしょうか?
強敵に挟まれたポーランドの店
ジェロナグラのフォーカスパークの2階にケンタッキーフライドチキンがあります。
フードコートにMac、ノースFISH、KFC3店が並んでいます。
真ん中のノースFISHはポーランドの会社、両側はUSA.
明らかに、人の並びが違います。
真ん中の店は閑古鳥。
私は、ポーランドに来てまでKFCやMacをたべても仕方がないと思い
空いているノースFISHに。
でもこの店、魚は名前通り「塩だらのフライ」しかありません。
それに、添え物のサラダをセルフでとる。
それなのに値段は1000円くらい。ちよっと割高な感じです。
KFCの味は?
帰国間際、一度ケンタッキーフライドチキンを試しました。
注文の方法は、タッチパネルで商品を選ぶ。キャッシュカードで決済するとシートが出てきます。
そのシートをカウンターに出し、電光掲示板で自分の番号が表示されるのを待ちます。
なかなか合理的なシステム。
店員の後ろにあるトレイには日本と違い、フライドチキンが山盛り。回転が速いのでしょう。
Bセット(B smart)270円。安い。ドリンク付きでドリンクはセルフで飲み放題。
混むわけです。
Forcus Park 街で一番のショッピングモール
味は?
日本と違います。表面は日本と同じ色合いですが、肉にスパイスが効いています。
ちょうど日本のレッドHOTと同じくらいでしょうか。
衣は普通のオリジナルと同じですが、チキンにしっかり辛みのあるスパイスがしみ込んでいます。
チキンは日本より脂っこくありません。しっとりとしたチキンなのに指についた油もナプキン一枚できれいにぬぐえます。
昔々、北京のKFCで一人前注文したつもりが二人前来てしまい、その上、味が八角のスパイスが効きすぎて閉口したのを思い出しました。
中国旅行中何を食べても八角のスパイスが効いていて、それに飽き飽きして、KFCならばいつもの味だろうと思いたち行ったのですが。
裏切られました。
たぶんKFCは国々に合わせて、スパイスを変えているのではないでしょうか?
でも、ポーランドのスパイスはぴったり口にあいました。
3本の旗 ジェロナグラの教会で
3本の旗
ジェロナグラで一番古いといわれている教会。
Grzegorz博士に案内していただきました。
教会のわきの付属の建物の壁に3本の旗が掲げられています。
一本は黄色と白。
二本目は薄いブルーと白
三本目は赤と白
三本目の赤と白の旗は解ります。
これはポーランドの国旗。
残りの2本は?
一緒にいたGrzegorz博士にお伺いしました。
???
すると、その建物から二人の神父が出てこられました。
博士がお伺いし、わかりました。
黄色と白は「バチカンの色」
ブルーと白は「聖母マリアの色」でした。
パイプオルガン
この3色の旗、ポズナンの教会でも見ましたが、注意してみるといたるところにあります。